cineぞこない日記

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2016-01-01から1ヶ月間の記事一覧

20160129

つかの間の休みに、 溜めていたdvdやブルーレイを思う存分観ているが、 結局トビー・フーパーとリチャード・フライシャーばかり観てしまう。 ばかり、といいつつ ほとんどソフト化しているすべてを見直す勢いになっているが。 フーパーをみれば泣き、 フライ…

20160127

とても映画になりそうもない貧しい主題を、 猛烈に説明しつくすことで無理矢理ノセていき、 まさかこんなことで興奮する筈はないと余裕で構えた観客に、 細かいジャブのような不意打ちを食らわせつづけ、 ついにはほとんど観客を納得させてしまうのがゼメキ…

20160124

このほとんど、 誰に向けても書かれていないような場において書くのは、 批評があくまで仕方なく どうしようもない遅延によって為され、 恥を置き去りにすることで恥を恥として受けとめるということを その都度確認するために他ならないのだが、 そんなこと…

20160117

百姓娘の子守唄を聴いておぼえる市、 忘れられないショットだが、 すばらしい曇天のロケだなと思っていると 案外セットだったりするから恐ろしい。 森も霧も。 ふと瓦屋根の街の隣に森があったりする。 高千穂ひづるが、あえて足音を立てて入っていくが、 そ…

20160110b

…よそう、そんな固有名詞を呟くのは。 酸欠の吐き気はおさまらず、 『マイ・ファニー・レディ』を見てもいっこうに良くならない。 もちろんそれは『忠次旅日記』で受けた呪いなのだから良くなるはずもない。 いやなにも『マイ・ファニー・レディ』が悪いわけ…

20160110

酸欠になり、死ぬかと思ったが、 それは余りに多くの物が失われてしまったことへの 喪ということにしよう。 失われずに残っているという事態に、 何度でも悦びうろたえよう。 伝次郎。沢蘭子。 伏見直江。 伊藤大輔。唐沢弘光。

20160107

論文を出してから来ようと思っていたが、 やはりやっていると見てしまう。 『四谷怪談』。 逆さの反射像から入る、まずこれがいいし、 湖面の暗さもいい、泥濘もいいし、書き割りの不穏な空もいい。 強いのに愚鈍じみた、もういい年の長谷川一夫の傀儡ぶり、…

20160105

ふと目にした中川信夫という文字に、身を切るような痛みをおぼえる。中川信夫、渋谷実、小沼勝。NFCの東映時代劇。私の凡庸な日常に、いったいどれほどの仕事が、どんな義務があったというのか。駆けつけられずに、いま銀幕には、いままさにと、祈るように堪…