20160117
百姓娘の子守唄を聴いておぼえる市、
忘れられないショットだが、
すばらしい曇天のロケだなと思っていると
案外セットだったりするから恐ろしい。
森も霧も。
ふと瓦屋根の街の隣に森があったりする。
高千穂ひづるが、あえて足音を立てて入っていくが、
その前にそっと部屋に入ろうとしたときに、
勝新が気づかないという所に泣ける。
足音を立てなくとも、敵ならば市は気づくはずだから。
遊女に赤ん坊を預ける所とか、ああいうのにも私は弱い。
『座頭市血笑旅』。
『鼠小僧次郎吉』、
林与一の一人二役が髪型でしか見分けつかないので
はじめヤバい映画かと思った。
林与一の唇の白さばかりに目がいってしまう。
どうも少女に肩入れしてしまうので
藤村志保が行燈の火をふっと消すところとか、
そういうところで妙に涙腺が緩む。
別に見なくてもいいかと思ったが
『クリムゾン・ピーク』をみてしまった。
これに喜ぶ人間と、なんとも思わない人間と、
喜ぶに喜べない人間がいるとおもう。
トム・ヒドルストンが、ある場所を刺されるときに
爆笑している観客がいて、好感をもった。
トム・ヒドルストンを嫌いという意味ではない。