cineぞこない日記

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2014-01-01から1年間の記事一覧

フィリップ・ガレル『ジェラシー』

1.口元から頬の右側にかけて皮膚が震えている。2.震えは寒さのせいにすることが出来るので、それぞれ脱いで与えることで三者は連帯する。マフラー、コート、帽子。コートを壁に掛けるとき、宛先のない贈与は何かの終わりを告げる。あるいはベッドの上で脱が…

クリント・イーストウッド『ジャージー・ボーイズ』

扉が突然ひらく。例えば『ガントレット』を、一言でいうなら「物が壊れる」映画だといってもいいように、ひとまず『ジャージー・ボーイズ』は、「扉がひらく」映画だと言ってもいいかもしれない。『ジャージー・ボーイズ』の冒頭で、あたかも「これは扉がひ…